男物浴衣との縫い方と着用の方法

男性が浴衣を着るときに大事なものは浴衣と帯です。
浴衣を買いにお店に行ったら最初に浴衣を選んで次に帯を選ぶことになると思います。

そしてそれ以外に腰ひも、肌着、履物、センス、手ぬぐいなども揃えると思いますが、
やはりその中で大きなウエイトを占めるのが浴衣と帯ですね。

男性の着付けは、浴衣を羽織って左右を合わせればOK。おはしょりを取ったり、衣紋を抜いたりする必要がないので、女性着付けよりも簡単です。
最後の帯結びだけは、結び方を知る必要があるかと思います。
そこで、今回は初心者さん向けの帯結び、「貝ノ口」をご紹介します!

ゆかたが縫い上がるまで 

洋服は、 立体的で曲線を多用して縫われています。 それに対してきものは、平面的で直線を多く使って縫ってあります。 きものは幅約36cm (現在では約38cmが多い)、 長さ12m前後の長い布を裁断してつくりますが、 裁断するときは縫い代を切り落とさないため、 布を全く無駄にすることがありません。 縫ったきものをほどいて繋ぎ合わせれば、もとのような一枚の布に戻ります。 また、きものは男女ともに、 着る人の体型に合わせて仕立てますが、 布に余分が生じたときは、 余分を縫い代に縫い込んで仕上げるなどのくふうがしてあり、 体型が大きく変化したり、 体型の違う人が着たいときには、その余分を調整して仕立て直すことができます。 ここではゆかたを例に、きものの仕立て方の手順を紹介します。

着姿の決め手!失敗しないサイズの選び方

男性の浴衣は腰紐や帯で丈を調整することが難しいので、浴衣を選ぶ段階で自分のサイズに合ったものを選んでおく必要があります。

◆【寸法の測り方】

1 寸法を測る 自分の体型に合ったゆかたをつくるために は、身長、バスト、ヒップなどの寸法を測り ます。 そこから、 ゆかたの各部の寸法を割 り出します。 裄も身長から割り出すことが できますが、最近は腕の長い人も多いの で、できるだけ測ったほうがよいでしょう。 桁は手を水平に伸ばして、 首の付け根か ら、手首のぐりぐりの外側まで。 ほかに、ゆ かたを仕立てるために必要な寸法は、 身 たけ おくみ つました 丈 袖丈 前幅、 後ろ幅、 枉幅、 凄下など です。

 

​寸法の割り出し方

一般的に身長とヒップの寸法が わかると、 以下の方法できもの の寸法を割り出すことができま す。 ただし、 体型に合わせて微 調整が必要です。

→バスト(胸回り)

●男性

身丈=身長-約26cm、 または身長×0.85

桁=身長×0.4 + 約2cm

袖丈=身丈×0.3

後ろ幅×2+前幅 + 枉幅

=ヒップ+2~4cm 下=身丈×2分の1

●女性

身丈=身長

桁=身長× 0.4 + 約2cm

袖丈=身長×3分の1

後ろ幅×2+前幅 +枉幅=ヒップ+2~4cm

妻下=身長×2分の1

2 反物にしるしをつけて、裁断する ※この寸法計算は背からの寸法で計算されています。 身丈は背からと、肩 肩身丈は背からの身丈+衿の縫い代分、 女性の肩身丈は背からの身丈- 寸法を参考にして、 裁ち切りの長さとしる しつけに必要な長さを計算します。 しるし をつけたら、 袖用2枚、 身頃用2枚、 衿・ 社用、 肩あて用に分けて、下から重ねてた たみ、 右側のわを裁断します。

3 背を縫う

身頃用の布を2枚合わせて、 後ろ 身頃 (背の部分)を縫います。 これ が背縫いになり、 ゆかたを着るとき には、この背縫いが体の中心にくる ように合わせます。



4 両脇を縫う

左右の前身頃と後ろ身頃を合わせ て、両脇を縫います。 このとき、 男 性用は左右の袖つけ、 女性用は左 右の袖つけと身八つ口のところは縫 いません。

5.衽をつけ、裾と下をくける

左右の前身頃に任をつけ、 裾と凄下 (衿下) を三つ折り にしてくけます。

6 肩あてをつける

肩あての布を右図のようにカット し、肩あての線に沿ってくけます。 肩あては強度のためにつけるので、 ゆかたの生地が足りないときは、 木 綿の布でも代用できます。

7 衿をつける
衿に掛け衿(共衿) をつけ、 それを本体に縫いつけま す。 衿の裏を出してと身 頃に縫い留め、 衿を表に 返して衿幅をとり、 内側に 納めます。 衿は任に斜めに つけるため、枉に余分が出 ますが、 この余分は衿でく るみます。

8 袖をつける

最後に袖をつけます。 あらかじめ袖 2枚を縫っておき、 身頃の袖つけの ところに縫い留めます。 袖はたもとに 丸みをつけますが、これは型紙を使 います。丸みをつけても布は切らず、 余分は内側に縫い留めます。

ゆかたを着てみましょう

お祭りや花火大会のほか、 夏の遊び着としてすっかり定着したゆかた。 自分で着られるようになると、 楽しみ方はさらに広がります。 きものの着付けは、基本的にすべて共通なので、 ゆかたの着付けを しっかりマスターしておくと、ほかのきものも楽に着られます。

男性のゆかたにはおはしょり (身頃の 余り) がないので、 着る人の身長に合 うもの(着丈)を選びます。 帯は角帯 または兵児帯を用いますが、 ここでは もっとも一般的な角帯を使って結ぶ、

下着をつけて浴衣をはおったら、。両手で左右衿先を持ち体にぴたりと付けますこうすると浴衣の背中の真ん中にきます衣紋は首につきます

左右にねじり、ほどけない ように紐の端を腰紐に挟 みます。 後ろの腰紐のまわ りのしわを左右に寄せて、 でき上がりです。

腰紐を後ろで交差させて軽く締め、 前にまわします。 体の中心を避けて 2回からげます。

左右にねじり、ほどけない ように紐の端を腰紐に挟 みます。 後ろの腰紐のまわ りのしわを左右に寄せて、 でき上がりです。

兵児帯は胴に二、三巻きし 蝶結びや片蝶結びなど に。さまざまな素材があり ますが、 伸縮性があって結 びやすいのは、伝統的な絞 りの兵児帯です。

角帯の結び方