振袖で七歳お着物を誂える

8月になると七五三の問い合わせがチラホラ来ます

お宮参りで使用した産着。
記念に購入したものの、このままタンスに寝かしておくにはもったいないと思う方も多いですよね現在のお宮参りの産着は一つ身(赤ちゃん~2歳くらいの幼児サイズ)の着物が多く、三歳の女の子や、数え年で五歳(満四歳)の男の子の七五三になら使えます。しかし、そのままではご利用いただけません。仕立直しが必要です

因みにお宮参り用のお着物を三才ように直すにはお袖に丸みを付け肩揚げ・腰揚げをつければ着せることが出来ます。五才は通常お宮参りようのお着物では小さい為お着物・羽織・袴をあ仕立てますが小さい子供は三才と同様丸みを付けて肩揚げ腰揚げをして袴付ける方法も有ります。男の子のお宮参りのお着物は家紋が入って居るのでお着物の柄が見える用に羽織を着せない事もあります。三才五才のお着物を誂えるのであれば表地が正絹で裏地や襦袢はポリエステルの方が軽くて歩きやすいようです。

七歳は今回のお話のように二十歳と兼用にするか十三参りのお祝いをするのであれば7才と十三参り兼用というのもご提案できると思います。

振袖の反物を七才用に仕立てるとしたら柄選びの時総柄で小さい柄を柄を選ぶなどいくつか考えないといけない点が有ります。

画像の様な振袖が最適です。

キーワードは細かい柄・総柄です。

  

出来上がりイメージ

お袖は舞子揚げに

裏側から見ると振袖を七才用に仕立てるたのが解ります

裾切れの部分は繋がっているので着用したら直ぐに筋けし洗い張りが必要です。

着用イメージ

残った八掛は成人式まで大切に保管して下さい。

昨年の注文頂いたお客様で七歳で振袖をご相談頂き。その振袖で七と歳祝いを作り二十歳で大人の振袖に作り直したと言うお客様が呉服屋さんを何件か尋ねたところ断られた当工房に辿り着いたようです。

そのお母様も七才と二十歳は兼用になさったそうです

お宮参りの由来

住んでいる生土神(うぶすなかみ)様に赤ちゃんが授かった事の報告健康を祈るための行事であるお宮参り。通常は男の子生まれてから三十一日目から三十二日、女の子は三十二日目から三十三日目で行うとされております。

七五三由来

三才は『髪置きの儀』

子供の頭に、糸で作った綿白髪(わたしらが)を乗せて長寿を祈願しました。

綿白髪には、髪が白くなるまで長生きして欲しいという、ご両親の願いが込められています。

もう赤ちゃんではないという意味で、櫛置き(くしおき)とも言います。

古くは平安時代、武家では男女ともに、子どもがそれまで短く剃っていて

不揃いだった髪を、初めて伸ばし始める3歳頃に行われていた儀式です。

男の子は髪を結うため、女の子は髪をきちんと伸ばすために整えるという意味がありました。

髪を伸ばし始めることは、3歳まで無事に成長できた印と言えたのですね。

髪を剃っていたとは少し驚きですが、乳児の頃に髪を剃ることで、

やがて健やかな髪が生えてくると信じられていたからのようです。

平安時代に将軍家と公家で世継ぎの祝いとして盛大に行われていた儀式が、

室町時代に一般庶民に伝わったもので、今でも城下町で盛んな行事です。

五才は、袴着の儀(はかまぎのぎ)

袴の儀(ちゃっこのぎ)とも呼ばれていました。

同じく平安時代に、5~7歳の男の子が初めて大人と同じように袴を着用する際に行われた儀式です。

この儀式は平安時代には公家だけの風習でしたが、徐々に武家や

庶民にも広がっていき、江戸時代には5歳の男の子のお祝いとして定着しました。

七歳は帯解の儀(おびときのぎ)

帯解きは、ひも付きの子どもの着物から卒業し、大人と同じように

本裁ちの着物に帯を締めるようになる節目に行われた儀式です。

本裁ちとは、仕立て直せば大人の着物として着ることができる着物のことで、本裁ちを着て

帯を締めることは、子どもが大きく成長した証として、この当時たいへん喜ばしいことでした。

鎌倉時代に入ると、9歳の男女に行われ始めます。

その後、室町時代までは男女ともに9歳まで行われていましたが、

江戸時代に入り5歳の男の子と7歳の女の子へと変わっていきました。

これらの室町時代から行われていた儀式が、江戸時代になると

武家や裕福な商人たちの間で行われるようになり、やがて明治時代には、

3つの儀式をまとめて「七五三」と呼ぶようになっていきました。

そして時代を経て、だんだんと庶民にもこのお祝い事が広まり、近代の七五三を形作っています。

また、七五三は現在では全国で盛んに行われていますが、元来は関東圏の地方風俗でした。

やがて、京都、大阪でも行われるようになり、だんだんと全国へ広まっていきます。

 

昔は子供の死亡率非常に高かった為子供の長寿と幸福を願うための行事でした。男の子は三才と五才女の子は三才と七才で行うのが一般的です。

最後に余談ですが、19才の厄年に黒紋付を用意するのもお奨めです。男の子は産れてお宮参りので紋を背負う事になりますが、女の子が家紋を背負うのは黒紋付・留袖など嫁入りするまで必要にならない事が多いのですが黒紋付の用意する事厄落としにもなる為お嫁入り道具として誂えるほかには、

最初の厄年である19才やお腹に赤ちゃん授かった時など用意する事も有ります。

お母様のお着物を成人する娘さんに着せてもらうのも一枚のお着物が「物を大切する」と言う心を育てる事に役立てればとても嬉しい事だと思います。

これから七五三や成人式などお着物の誂えを考えている方はどんなに小さいことでもご相談下さい、お着物を通して何ができるのかを一緒に考えることが出来ましたら幸いです。