レンタル品と違い、購入した着物は正しい知識をもって適切な方法で手入れをする必要があります。正しい手入れをしなければ、購入した着物がすぐに劣化し、すぐに修復を業者に依頼しなければならないこともあります。
少しでも着物の長持ちをさせるために、どのようなことに気をつける必要があるのでしょうか。このページでは、着物を少しでも長持ちさせる方法について紹介します。
着物の手入れの仕方
着物の手入れの仕方には大きくわけて2種類の手入れがあります。着物を着た直後と、長期間着なくなった着物を長持ちさせるための手入れです。それぞれについて紹介していきましょう。
収納の仕方
購入した着物の中には、1年に1度しか着ない着物もあります。このような着物を久しぶりに着ようとすると、色落ちがあり補修が必要で大事なイベントの前にあたふたしてしまうことも考えられます。このようなトラブルを避けるために、長期間保存するための収納方法を考えていきましょう。
収納
収納する際は、しわが残らないようにきちんと丁寧にたたむように心がけましょう。このとき正方形となるように意識をしてたたむようします。着物の中には、刺繍や箔があるものもあり、このような箇所には必ず白布や和紙を当てるようにしましょう。
和紙を当てないまま放置しておくと変色してしまう恐れがあります。必ず刺繍、箔の箇所をチェックし綺麗にたたむようにしましょう。
タンスのしまい方
タンスにしまう際は、和服用のたとう紙に着物を入れて保存するようにしましょう。このとき可能であれば、桐タンスに収納するように心がけましょう。桐タンスには虫を寄せにくくするようにする効果があります。もし桐タンスではない場合は、衣装箱にしまい湿度の低い場所にしまうようにしましょう。
絶対にやってはけないことはポリ容器に入れることです。ポリ容器は湿気が多く、生地を傷つけてしまう恐れがあります。
上段にしまう
タンスにしまう際は、必ず上段に収納するようにしましょう。桐タンスの特徴として、上段側は湿気が少なく乾燥しているという特徴があります。着物は乾燥した場所に置くと長期間保存をおこなえるので、必ずしまう場所にも注意をしましょう。
定期的に虫干しをおこなう
しっかり桐タンスに保存をしていても、定期的に虫干しをしなければ着物の状態が悪化してしまう可能性があります。1年に1回は必ず虫干しをするようにしましょう。
虫干しは乾燥している快晴の冬がおすすめです。4時間程度干すことで着物全体を乾燥させるだけでなく変色箇所をチェックできます。定期点検を兼ねて虫干しをしましょう。
着た直後の着物の手入れ
着物を着た直後にすぐに収納すると、着物を傷つけてしまう恐れがあります。着物を着た直後は、次のポイントに意識して手入れをするようにしましょう。
乾燥させる
着た直後は人間の体温や汗で、着物自体が湿っている可能性があります。完全に乾燥させるために、一度衣紋掛けを使い干すようにしましょう。室内で干しても構いません。1日程度干して乾燥させてから収納しましょう。
シミの確認
乾燥をさせると同時に、シミや傷んだ箇所がないのかをチェックしましょう。万が一シミなどがある場合は、強くこすって汚れをとるのではなく、濡れたタオルを使い叩くようにしてシミを少しでも落とすようにしましょう。
半衿は中性洗剤で洗う
着物の中で唯一洗えるものは、半衿です。しかし、洗濯機で洗うのではなく中性洗剤を使用して汚れを落としましょう。放置したまま収納すると、シミが残ってしまう可能性があります。必ず汚れていなくても極力洗うようにしましょう。
このような手順に沿って着物をメンテナンスしておけば、長期間にわたり保存できます。この作業を怠ってしまうと着物を傷つけるだけでなく、短期間で傷んでしまう可能性があるので、必ず意識しておこなうようにしましょう。
防虫剤の使い方
着物を収納する際に欠かせないアイテムが、防虫剤です。このとき気をつけるべきことは、防虫剤をたくさん使用すればよいということではありません。防虫剤を使用する際も気をつけて使用しましょう。
さまざまな防虫剤を組み合わせるのではなく、1種類に絞って使用するようにしましょう。複数の防虫剤を使用すると、色落ちをする可能性があります。防虫剤だけでは不安と感じる場合は、シリカゲルと合わせて使用するようにしましょう。
まとめ
正しい方法で着物を手入れすれば、長期間美しい状態を維持できます。しかし、それでも傷んでしまった箇所、シミなどが発生してしまう可能性があります。
シミや傷んだ箇所の補修は、「柊和裁所」にご相談ください。お客様の要望に合わせて着物を修繕に新品の状態に限りなく近づける修繕をご提供します。着物でお困りの際は当店にお問い合わせください。皆様からのお問い合わせを心よりお待ちしております。
